原田雅彦選手を覚えていますか?
1998年長野冬季オリンピック大会で、私達に感動を与えてくれた日本ジャンプ陣。
もう6年も前の話なのですね…。
ところでこの写真は、長野オリンピックの半年前、札幌の宮の森シャンツェで練習中の原田選手と一緒に撮って頂いたものです。
この頃はまだ、原田選手もさほど有名ではなく、お客様も
「原田雅彦?知らな~い。ハギワラなんとか(オギワラでしょうが!?)なら知ってるけど。」
と言ってました。
私はその4年前「リレハンメル大会の失敗ジャンプ」の頃から密かにファンだったので、とーっても興奮して、仕事も忘れて思わず一緒に写真を撮らせて頂きました。
その後、リレハンメルの話がマスコミに注目され、原田選手は周囲の注目の中重圧を撥ね退け、見事長野で雪辱をはらし、長野の美談として語り継がれるようになりました。
おかげで、この写真は私の宝物にもなりました。
さて、その後の原田選手のことをご存知でしょうか?
長野の後しばらくは、「いい夫婦」の日のベストカップルにも選ばれるなど、マスコミへの露出も高かったのですが、4年後のソルトレーク・シティ大会では、周囲の期待を一身に受けながらも応えることができず、人々の記憶からは次第に遠ざかっていったように思います。
それでもFISW杯では「最年長のメダリスト」と言われながらも跳び続けていました。
「力のある限り、いつまでも跳び続ける」
と、インタビューにいつも答えていました。
昨年、国内大会では無敵を誇りながらも、FISW杯白馬大会では、思い出のジャンプ台から「テストジャンパー」として跳びました。
そして、今年は…
現在もなお、原田選手は跳び続けています。
SAJランクがCに下がり、もはやFISW杯日本代表にも選出されず、国内大会でも表彰台には上っていません。
それでも、原田選手は跳び続けています。
「屈辱のテストジャンパー」と言われた昨年も、実は原田選手自身がかって出たものだと聞きます。
「惜しまれつつ引退」
と言われる内に、競技生活を終えた方が良かったのでは?
と私でさえ思うときがあります。
結果を残せない姿を見るのは、私までつらくなります。
それでもなお、原田選手は跳び続けます。
昨日からFISW杯ジャンプ日本大会が始まりました。
今日は白馬、週末は札幌大会です。
残念ながら、原田選手の姿は、今年はもうありません。
でも、思うんです。原田選手がそれでも跳び続ける理由…
今が1番ジャンプを楽しんでいる時期なのかな、と。
周囲の好奇の眼差しや期待の重圧から解き放たれた今こそ、本当の自分のジャンプをなさっているのでは?
今年も密かに応援し続けます。
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コメント
他人の目なんか関係ない。結果の高低もそれで値打ちが決まるんじゃない。自分のために飛び続ける 好きだから。その時その時のありったけでぶつかる。そして全力を出し切った後は笑顔でいられる。
そういう高みをめざしている人って、素敵ですね。
それにしても、コメントから、まりあさんのあったかい心も(ほぉっ)っと伝わってきました。
投稿: ichi | 2004.02.07 16:10
私も原田選手が大好きです!
誰がなんと言おうと、原田選手の笑顔は本当に本当に人を
幸せにしてくれると思います。
今まで辛いときにも何度となく原田選手の笑顔に助けられてきました。
マスコミなどであまり見ることはなくなってとても寂しいけど、でも私と同じ気持ちの人がいるって思ってとっても嬉しかったです。ずっとずっと、原田選手のこと、忘れないですよね!
それにしても、原田選手とのツーショット写真、うらやましいなあ。
投稿: あかね | 2004.03.07 22:54
あかねさん、コメントどうもありがとうございます。
私も同じ気持ちの方がいらして下さって、嬉しい限りです。
写真は、殆ど消滅の運命にある自分の過去HPより引っ張り出してきました。やっぱり宝物だもんネ。失いたくないです。
今シーズンは、国体でやっと優勝なさったみたい。
週末の国内大会では3位入賞だそうです。
若い選手がどんどん育ってくれると嬉しいのですが…。
現在日本No.1の葛西選手のアンダーを着て、長野五輪で跳んで優勝したのが懐かしいですね。あの時の原田さんの気持ちが今、葛西選手に伝わっているのだと思っています。
投稿: まりあ | 2004.03.08 14:56
あの・・
私は変なのかなあ。
来シーズンあたり、原田さん復活するのではないかと信じているのですが・・・(笑)
いや、本当に。今のジャンプの傾向は、むしろ原田さんの高く遠くへ飛び出すジャンプ。白馬のあと、ルール改正でそれまでのジャンプをいじくらなければならなかった結果、日本勢は沈んでしまったようです。しかし、基本は高く遠くへ。
だとすれば、原田さん復活を期待出来るかと・・・
いずれにしても、とにかく、いつまでも応援します。
投稿: 原田命 | 2004.03.19 22:31
原田命さん、コメントありがとうございます。
無理なフォーム改造、無責任なマスコミ報道は、時として選手生命を縮めてしまいます。
生の様子をうかがい知れない私たちは、誤った報道に一喜一憂してしまいがちですが、原田命さんの仰るとおり、復活を信じていたい気持ちでいっぱいです。
周囲の重圧から開放された原田さんは、自然体で思いきりご自分のジャンプを楽しんで頂きたいですね。
投稿: まりあ | 2004.03.20 10:06
まりあさん
レスポンスをありがとうございます。
威張るわけではありませんが(笑)やっぱり復活かも!!
原田さん、今期最終戦大倉山で伊藤杯優勝しました。
復活の足音がひたひたと聞こえてきています。
今年のジャンプシーズン、日本チームはそこそこでしたが、
来年にむけて、原田選手の復帰で再度爆発してほしいですね。
でも、まりあさんの言われるように、自由に、「鳥になる」ジャンプをしてくれれば、もうそれでいいような気もします。その結果としての復活ならば、と思う次第です。
では!
投稿: 原田命 | 2004.03.20 20:59
原田命さん、すごい!
予感的中でしたね。
「ジャンプ雪印」のサイトで、いつ衝撃のお知らせが出るか心配してました。
斉藤選手、岡部選手のお知らせは衝撃でしたが(笑)。
明日はきっと「原田選手優勝!」と出る事間違いない。
楽しみにしています。
投稿: まりあ | 2004.03.21 10:16