赤く弾く
上原ひろみ/アナザー・マインド
缶ビール片手に巧みな指使いを披露したTV-CMの彼女、といえばすぐにわかるでしょう、上原ひろみさん。
浜松に生まれ、ヤマハの音楽教室で才能を見出されてバークリー音楽院で開花したという、若きジャズピアニストです。
彼女のプロフィールを読んで、おぉ、自分と繋がるところがある!と感動して思わず手にした1枚でした。
あ、もちろんバークリーではありません(誰も思ってないって!?)
おそらく彼女が通っていたヤマハ音楽教室に、おそらくほぼ同じ時期に私も10年ほど通ってたのです。
私の場合は、お気楽主婦のエレクトーン教室でしたが…(^_^;)
彼女がピアノを自分自身の一部にまでしてしまう、そのきっかけが先生の言葉だったそうです。
「この曲は赤く弾いて、じゃあ次は緑で」
「この部分はお父さんみたいな感じで、そしてここはお母さんみたいな音で」
技術よりも心で音楽を表現することの大切さを、彼女は学んだといいます。
中学高校時代、休み時間にはいつもピアノの前。
「あの先生はこんな感じ」
と友達の前で、先生のイメージを即興演奏していたのだとか。
そんな自由気ままさが、彼女の演奏には満面に溢れています。
オスカー・ピーターソンが、彼女のデモ・テープを聴いて自宅に彼女を招いた、というのもうなずけます。
アルバム全曲がデジタルミックスではなくライブ録音だという、彼女のタッチ1音に至るまでの気持ちが、より一層繊細に表現されているように感じます。
私の場合は、教室のあの匂いがプラスされて、なんともいえない郷愁も…
「XYZ」「トムとジェリー」が、私的にはオススメ。
興味のある方は、日本版より下のUK版が少し安いようです(^_^;)。
Another Mind [FROM UK] [IMPORT]
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コメント
まいど!
上原ひろみさんが登場したときはビックリしたと同時に、感慨深かったです。ヤマハの音楽教室が、ただの技術志向でなく、子どもの創造力を信じる音楽教育を実践してきて、ついにこんな音楽家が出現したか!という思いが強くありました。
ボク自身はアマチュアバンドで偽者キーボーディストとして、白玉コード弾き野郎でしたが(^^;)、西村由紀江さんが登場したときもうれしかったりして、当時からヤマハもなかなかやるなーと思ってました。
貧乏学生だったので、他社に比べてコストパフォーマンス悪すぎだったヤマハのシンセは買わなかったけど、こういう事業への投資だと思えばよかったかも。まだまだ青かったな(笑)。ヤマハには音楽教室を続けていって欲しいですねー。
投稿: ポップンポール | 2004.02.07 20:15
どもども!
私も白玉コード弾きです(^_^;)。
音符に髭がついちゃいけませんって!
あと#や♭は2つまでですな。
西村由紀江さんがタイプね(メモメモ)
窪田宏さんって知ってる? 私ご贔屓のキーボード奏者なんだけど、昔コンクールで演奏した時に、あまりにクラシックじゃなかったもんだから(ニュアンスわかってくれる?)、突然当時のヤマハのドンが舞台に上がりこんで演奏止めさせたってエピソードが語り草になってます。
その頃は「こんな会社が音楽教育をリードしてていいのか?」と思ったものですが、ドンがいなくなってからは社風も随分変わった様に思います。
きっと現場の先生方は純粋で素敵な方が多いのでしょう。
投稿: まりあ | 2004.02.08 02:00
そうかー、ヤマハは途中で変わったんですか。
なんだか妙に納得(^_^;)。
窪田宏さんは知らなかったです。
男にはあんまり興味くて(笑)
でも、そのエピソードはボク好み!
西村さんは、実はファンクラブに入っていた時期もあり(最初は登録無料だったので)、「ドルチェ」というミニアルバムが大好きです。楽譜も買ったな。夕陽のスーベニールとか練習してました。
投稿: ポップンポール | 2004.02.08 11:51
ドンがいた頃そこで2年ほどお仕事してたので、ドンはしょっちゅう見ていたし、エピソードは数限りなく聞きました。
『毎年その街で1番に会社の桜が開花しないと、総務部長はクビになる』
それはそれは見事な桜の木でしたよ~。
投稿: まりあ | 2004.02.08 12:04