三浦雄一郎さん
先日の『日本旅行医学会大会』で聴講してきた中で、興味深い話を…
(吉村作治先生だけじゃないぞ!)
三浦雄一郎さんのエベレスト登山に同行した医師、神尾重則さんのお話です。
老化とは、生理機能が歳とともに衰退していくこと。ある特定の老化遺伝子によりプログラムされているという「プログラム説」、細胞の中のDNAやたんぱく質に異常が蓄積するという「エラー蓄積説」など、老化の正体が複雑であることは、その学説の多さからも知れる。(中略)
老いるに連れて若さが際立つという「逆説」が、ヒトの精神においては成り立つ。
昨年5月に、世界最高峰エベレストの最高齢登頂記録を達成した三浦雄一郎さん(70歳)は、このことを証明した。
(第3回日本旅行医学会大会抄録『ヒマラヤン ブルーポピーの彼方へ』より抜粋)
三浦雄一郎さん、日本人初のプロスキーヤーとして、1970年にパラシュートを装着してのエベレスト滑降は強烈な印象として私の記憶にも残っている。スキーのみならず冒険家として、70歳を超える現在でも現役といってもよい。
プロフィールの詳細は省くが(クリックしてね!)、神尾先生の話によると、三浦雄一郎さんの心肺機能は39歳、骨年齢は実に23歳なのだという。
昨今20歳代の骨粗鬆症が問題になり、骨年齢が50歳以上、という話をよく聞くけれども、そう考えると驚くべき身体能力である。
その身体をもって5年前から計画し、昨年見事に登頂を果たした。
人は幾つになっても夢を持つこと、その夢の実現に向かって努力し続けること、さらに困難や危険を承知の上での諦めない一歩づつ、小さな一歩づつの積み重ねがいつか世界一の頂上に立てるのだということを教わりました。
さらに驚くべきは、三浦敬三さん。三浦雄一郎さんの実父である。
昨年、99歳にしてフランスのモン・ブランを親子三代でスキー滑降、そして今年2月28日、実に100歳を迎えて後、アメリカのスノーバードにて親子四代によるスキー滑降を実現した。
この偉大な父がいる限り、三浦雄一郎さんの挑戦はまだまだ続くことだろう。
海外パッケージツアーでは、70歳を超える参加者には健康調査書や医師の診断書を要求する会社が増えている。
実年齢と身体年齢がいかに異なるか、この親子を見る限り、改めて考え直さなければいけないと思う。
いやホント、戦争を経験した年代の方々は元気で逞しいよ。
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