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ここにいるんだけど…

BOZUのママの言葉が当っている。

友達はいないね。友人・家族含めて、あなたには気遣ってくれる人がいない。いつもあなたが与えるばかりだけど、返ってくるものが何も無い。

気丈で負けん気の強い母に育てられた私は、頑固な父といつも対立していた分、母とは何でもわかり合えていたつもりでいた。
ところが、アルツハイマーに倒れた母が最期に私に語った言葉は、
「どこの誰だか存じませんが、ご親切にありがとうございます。」
これはこたえた…
母の記憶の中には、既に私は存在していなかったのである。
弟の名前は何度も呼び、「どうしてるのか?」と訊ねる母だが、ついに私の名前は出る事がなかった。

その母が15日の誕生日の数日後に逝って4年。
父親と一切の連絡を絶っている私は、毎年この時期に一人でこっそり墓参りをしている。
忘れられるほど親不孝だった私の、せめてもの罪滅ぼしかもしれない。

母にまで見捨てられた娘、というのがトラウマとなっているのか? 私は人との付き合い方にとてもコンプレックスがある。こんなサービス業していて不思議に思われるかもしれないが、自分を完全武装しておかない限り、人と付き合うことができない。
それが「いい人」とか「優しい人」などと、本心とは全く逆の評価を得る所以でもあり、「この人になら自分をさらけ出せる」と思った瞬間に去られてしまう所以でもある。
それは自分自身に問題があると思っていたのだが、BOZUのママに言わせると「それが運命」なのだそうで、自分がいくら努力しても、気にかけてくれる人は現れないというのである。

そしてそのママの言葉を聞いて以来、実は周囲との関係遮断が加速している。
わざと自分から連絡を絶ってしまい、そしてその結果相手からも心配する声さえ届かなくて、そのまま関係が消えてしまった人が何人もいる。
今まで自分が連絡していたのは、実は迷惑だったのか? と思わざるを得ない。だからこれ以上自分からも連絡できなくなってしまう。

また自分はそんなつもりはなくても、相手の方からどんどん消えていってしまう事も多い。
自分の性格が悪いのか…と思っていたのだけどね、これも運命だったのだ。
結局利用価値がなくなった時点で、簡単に見捨てられているだけらしい。
これが「運命」だとわかって、何かが自分の中で崩れていくのがわかり、そしてそれからいろんな人との糸がプッツンプッツン切れてしまっている。

今日もまた途切れた…
もう私には追いかけたくても追いかける気力も残っていない。
呼び止めてくれる人もなく、故郷の街にいるのにまるで異邦人な私。
お国訛りを口にすることもなく、この街を後にすることだろう。
このまま消えても、誰にも気づかれないんだろうね。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

のんびりいきましょうよ。考え過ぎないことも!悩み過ぎないことも!適度な手抜きや息抜きは前向きな好い加減さ??には大切じゃないでしょうかf^_^;
沈んでちゃダメですよ〜乙女なんですからね(^O^)/
のほほ〜んとね(^_-)-☆

投稿: がんvaleくま | 2005.04.18 02:05

BOZUのママのあの言葉、実は半分以上の人が同じ事を言われてます。つまり、「人間皆孤独」と言う事なのではないでしょうか、、、。孤独を感じない人は、物事を正確に判断できない人だと思います。
だから、人と人の付き合いは、その孤独をお互いに理解した上ではじめて本当のつきあいになると思います。
「一生懸命尽くしたのに!」とか「人の気持ちを分かってくれない!」とか、、、、
それは、相手に「何かを期待して行動した」って事ではないでしょうか。
他人に何かするって事は、完全な一方通行と考えて、見返りを期待しないほうが良いと思います。そうでないと自分が傷つきます。
そうしている内に、誰か「物事が良く分かる人」が出てきて、本当に親しい人が出て来るんだ思います。

投稿: 健太 | 2005.04.18 07:46

僕も周りの人に対して「いい人」バリアというか、高い垣根を持っていて、打ち解けるということがものすごく苦手な人間なので。。。(- -;
まりあさんも判ってて書いてるんだと思うけど、他人は他人でしかなく、自分を100%思いやれる人は自分しかいないのですわ。
BOZUのママさんも、まりあさんなら、その誰しも持つ人の運命に流されず、受け入れるだろうと掛けてくれた言霊なのかもしれません。
少し心が元気になったら、まずはそんな自分と仲直りしてみましょうや。意外といい奴かもしれません。

投稿: くっきも | 2005.04.18 09:06

まりあさん、こんにちは

う~ん、これは占いではないでしょうね。たぶん、卓抜した「人を見る目」なんだと思います。それはきっと、人の数倍もの苦労を重ねることによってのみ得られるものだと思います。

それと、まりあさんの現在は、周りの人を「篩(ふるい)にかけている」状態だと思います。すぐ側に居ても疎遠になる人は疎遠になるし、10年20年音信不通になってても切れない人は切れない。なるようにしかなりません、というか、最も自然なところに落ち着きます。やがて今の悩みから開放される時が来ますよ。

で、ご一緒に食事でもしませんか?(笑)

投稿: poohpapa | 2005.04.18 17:12

「異国」という歌が中島みゆきさんのあるLPの最後に入っています。
~ 私がそこで生きてきたことさえ 覚えもないねと町がいうなら 臨終の際にもそこは異国だ ~  
彼女が28歳の時の歌です。ちなみにこのLPの一曲目には 
~あたし やさしくなんかないもの ~ いいやつだと思われなくていいもの~ 
という歌詞の「うらみます」という曲が入っています。 
そうして、このLPのタイトルは

「生きていてもいいですか」。

でも、黙って去りゆく人々はいい人達じゃないですか。云われなく、恨まれ、妬まれ、つきまとわれ、傷つけられ、殺される人だって沢山 いるのが今の世の中なんですから。神様というものがいて人間の運命を司っているならすくなくとも「生きていなさい」と言われていることにはなるんじゃないですか。結婚していても、家族がいてもそれで一人なら、それはもっと悲しく生きていることになり、そんな人もたくさんいます。

泣きたい夜もあるかも知れないけれど、中島みゆきを聞いて思い切り涙流すのも、そんな夜には似合っているかも・・。あ、細身ですこしやつれた風情と言うのが さらに似合う条件です。ぜひフルセットでお試しください。(^_-)

投稿: | 2005.04.19 00:34

がんvaleくまさん

コメントありがとうございます。
のんびり…「生来がのんびり屋」と周りでも言われているんですけど、ちょっと寂しい春のこの頃です。
「乙女」とはいえ、「美人薄命」ですから~(笑)

投稿: まりあ | 2005.04.19 08:31

健太さん

コメントありがとうございます。
そうですか…あれはママの一種の口癖だったのですね。ちょっとびっくり。
ママの言葉に惑わされて自分を見失ってはいけないと思いつつ、それを逃げ口にしようとしている自分がいるのも確かです。わかっているんですけどね…

「見返り」は、自分としては求めているつもりはないのですが、「類は友を呼ぶ」という言葉もある通り、実は自分が招いた結果なのかもしれません。
焦らずに自然体でいたいと思います。

投稿: まりあ | 2005.04.19 08:49

くっきもさん

コメント読んでウルウルしてしまいました…
「いい人バリア」一度作ってしまったら、なかなか取り外せませんね。
ま、これが今の仕事をするにはとても良い武器にはなるのですが(笑)。
でもだからこそ、素の自分に戻れる一時も必要としているのです。

なんだかくっきもさんの意外な一面を教えていただいたような気がします。
ありがとうございました。

投稿: まりあ | 2005.04.19 09:10

poohpapaさん

コメントありがとうございます。
「篩いにかけてる」まさにその通りかもしれません。私は昔からどちらかというと、大勢の人とワイワイやるよりも、少数の何でも分かり合える友人と一緒にいたい、と思う方なので、悪い癖かもしれません。
ただ、この時勢なのか年代なのか、理由はわかりませんが、難しいですね。同姓は利害を求め、異性は勘違いされる(笑)。

「なるようにしかならない」というのが運命ですよね。それを待つしかないのかな?

あ、お食事の件は、メールにて…(笑)

投稿: まりあ | 2005.04.19 09:31

惑さん

コメントありがとうございます。
「中島みゆき」…私も以前彼女の曲を聴いてワンワン泣いたことがあります。
決して涙もろい方ではないんですが…
「ホームにて」という曲でした。

いくつになっても「中島みゆき」的人生なんだ、私は…(笑)。
確かにこの頃の彼女の歌には「孤独」を感じました。でも最近はなんだか超越していますね、彼女の歌は。

みゆき的夜を過ごすには、もう少し二の腕を細くしなくてはいけません(^_^;)。

投稿: まりあ | 2005.04.19 09:37

まりあさん

ママの口癖ではなくて、沢山の人たちが持っている「相」だと言う事でしょう。つまり人は皆孤独、、、。
ま、あんまり深く考えず、楽しくやって下さい(笑)!

投稿: 健太 | 2005.04.21 02:38

健太さん

気にしてくださって、どうもありがとうございます。

そうですね、楽しくやりたいものです。
とりあえず、仕事がんばろうっと。

投稿: まりあ | 2005.04.22 20:15

初めてコメントを書きます。
時間があまりにもずれていますが・・・・

 人間のすべての能力は神仏より与えられたものだと思っています。
 例えば、年を重ねると目が悪くなる、耳が遠くなる と悲しむ人が多いですが、見えるという視覚、聞こえるという聴覚、も神仏から拝借した能力らしいです。
 そして最後は全ての能力を天にお返しして土に戻ると聞いたことがあります。
 恐らく記憶も同じではないかと思うのです。

 お母様はまりあさんを忘れたのではなく、その能力をお返ししていたのです。
 忘れたくても忘れられるものではありませんよ。
 あなたがお母さんを忘れられないのと同じように・・・

投稿: よしのぶ | 2008.09.04 23:14

よしのぶさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
昨夜フジテレビのドラマ「コードブルー」を見ていて、主人公のおばあちゃんが、彼を目の前にして
「家に帰しておくれよ。孫が帰ってくるかもしれないんだから。」
としきりに叫んでいるシーンを見て、自分のことのように心が痛くなりました。

同じことを経験している人は、きっと沢山いるのでしょうね。
私だけじゃないと思う反面、神様に全てを少しずつ返すにしても、これはあまりにつらいですよ。


…こんないろんなことを経験しながら、現在に至っております(^_^;)。

投稿: まりあ | 2008.09.05 14:55

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