いい歳こいて…
たまたまつけていたラジオ番組での投書から。
「子供が幼稚園に行くようになったが、『夏休みに海に連れてって』と言われて困っている。僕は泳げないんですけど、どうしたらいいでしょうか?」
わざわざラジオで相談にのってもらうような事なんだろうか?
似たようなことは、自分の仕事の中にも沢山出てくる。
出発前にお客様に電話をしなくてはいけないのだが、イライラすること、呆れること、ムカつくこと数限りない。
自分「海岸での散策があり、滑りやすい所もありますので、ヒールの無い靴でお出かけください。」
先方「ヒールのある靴履きたいんだけど、何cmまでだったらいい?」
自分「(はぁっ?履くな!って言ってんだけど…)そうですねぇ…2cm位なら…」
先方「いつも3cmのヒールの靴履いてるんだけど、それじゃだめかしら?」
自分「(どーでもいいじゃん!)そのヒールの裏に金具が付いていなければ、いいかもしれません。」
まったく自分で判断のできない大人が多すぎる。
ちなみにこの先方は、70近い老婦人である。
しかしこういう人間に限って海岸で転んだりして、挙句の果てに「添乗員が『いい』って言った」とか難癖つけるのだ。
また、こういう大人もいる。
ホテルの部屋を見回りに行くと、「部屋を換えてほしい」という。
理由は狭いし景色も良くない。階も低い、とのこと。
しかし、この部屋は全く悪いわけではない。もっと低くて景色の良くない部屋に当っている人もいる。部屋の広さは皆同じ。
「このホテル期待してたのに、がっかりしちゃったわー。おたくに今年はもう3回も利用してるのよ(日帰り2回と北海道だけだが)、なんとかならない?」
ちなみにこのおばさん(といってしまう(笑))、出発前の電話でこう言った。
「イギリスの旅行いくつか押さえてたんだけど、選ぶコース間違えちゃったわ。おたくに今年はもう3回も利用してるんだけど…」
この人は、こんな暴言をはいて、それでもごり押ししようとするつもりなのだろうか?
「ご希望でしたら、もっと広いお部屋への変更を手配することはできます。但し、これはホテルの責任ではありませんから、別料金がかかります。そうですね、1泊2万円位でしょうか(ほんとだよ)。それでもよろしければ、ですが。」
私はそう説明した。当然変更は要求されなかった。
こういうおばさんは、後でアンケートにしっかり文句を書いてくる。
「部屋が狭いので換えてほしいと言ったが、添乗員が換えてくれなかった。」
それでは私を非難する理由にはならないんだけどな。
さらにこのおばさんは、王室御用達のデパートで、
「ねえ、もう少しまけてくれるように言ってほしいんだけど~」
ときた。
日本人は海外に行くと、平気でどこででも「ディスカウント!」と言う。
でも実際、ディスカウントできる店とできない店がはっきり分かれていること位常識だと思うんだけど、その常識が無くなってしまう。
「そんなこと、添乗員が教えてくれなかった。」
という前に、お店の品格ぐらい自分でわかってほしいものである。
おまけに(笑)
このおばさん、しばらくしたら嬉々として戻ってきた。
「ねえ、まけてくれたわよー!」
わざわざタグの取れかかった不良品のセーターを探し出し、これを盾にまけさせたのだという。
同じ日本人であることが恥ずかしくなった…。
この仕事してると、呆れること情けなくなること、人間不信に陥ることがよくある。
世間では子供の非行や犯罪の低年齢化、常識の欠如など叫ばれているけれど、その前に非常識な大人をなんとかしてほしい。
大人が子供をダメにしているのだ。
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