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ザッハトルテ

Pa0_0013 お菓子の都ウィーン。

丁度1日フリータイムがあったので、ザッハトルテを買ってきました。

木箱に詰められて、周りを厳重に固定されていたので、飛行機で持ち帰っても全然平気。
チョココーティングされているので、意外に日持ちします。

  

ん? バレンタインデー?

いいえ、自分で食べるもんねー(笑)。

ザッハトルテは、チョコレート味のスポンジをチョコレートでコーティングしたもの。

ザッハトルテの誕生は、1832年。
パーティで、病気の料理長に代わって16歳の見習いフランツ・ザッハ少年が作ったチョコレートケーキが評判を呼んだ。
その後彼は独立して菓子店を開業、そして1876年には息子エドワード・ザッハがホテル&カフェを開業した。
これがホテルザッハである。

デメルは元々創業200年の老舗の菓子店。皇帝フランツ・ヨーゼフや多くの貴族に愛され、現在でも王宮御用達で、ハプスブルグ家の紋章を掲げるほどの名店である。

第一次世界大戦中、ユダヤ人のザッハ(息子)とデメルの娘が結婚し、デメルでもザッハトルテを作り始めた。
ところがザッハはこれを許さず、1938年に提訴。
裁判は10年以上にも及び、「甘い戦争」がヨーロッパのみならず世界中に波紋を広げた。
結果裁判所はザッハのケーキをオリジナルと認め、ザッハはチョコレート製の丸いプレート、デメルは三角形のプレートをケーキに乗せることで和解した。

ホテルザッハとデメル、どちらが美味しい!というのは人によって様々。
「デメルの方が美味しい」という人も少なくない。
しかし実際、ザッハとデメル両方で修行を積んだという菓子職人も多く、味の競争は正直なところ甲乙つけ難いのではないかな。

ウィーンの街角では、中心のケルントナー通りにホテルザッハがカフェと店を構え、デメルは王宮近くのコールマルクトに開業している。
夏場にはどちらの店にも沢山の行列ができるが、冬場は比較的空いており、気軽に楽しめる。
ヨーロッパは今年暖冬。
冬場のウィーンも過ごし易く、人が少ない分、様々なところで存分に楽しめた今回でした。

ちなみに…

デメルは日本にもお店があります。

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コメント

おはようございます

一年前にウィーンの「ホテルザッハ」でザッハトルテを買ってきました。日本人の感覚では「なんでここまで甘くするの?」くらいのものでした。また食べたいか、と訊かれたら「NO!」ですね(^^ゞ

なので、今度はデメルのほうを試してみたい思いがあります。同じように「ただただ甘い」のなら、私の中ではザッハトルテはパスですね。

でも、ひとつのお菓子にそんな歴史があったとは・・・、

勉強させてもらいました(^^♪

投稿: poohpapa | 2007.02.12 10:21

papaさん、コメントありがとうございます。

オーストリアってゲルマン系ですから、料理の味覚もそれほど期待していなかったのですが、今回オーストリア航空の機内誌で、興味ある記事を見つけました。

デメルで修行を積んだオーストリア国家公認コンディトール(製菓)マイスター、栢沼稔さん。
そして日本人初のオーストリア国家公認キュッヘン(料理)マイスターの称号を得た若き料理人、神田真吾さん。

このお二人のお話が綴られていて、改めてオーストリア料理も侮れない!と思った次第です。

ちなみに神田真吾さんは、知り合いの知り合いだったりして(*^_^*)。

投稿: まりあ | 2007.02.13 16:31

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